センターについて

センター長挨拶

理工学研究科(工学系)
教授 小林 千悟

地域の素材・モノづくり産業を活性化するために,2019年7月に工学部附属高機能材料センターを設置しました。本センターでは,以下の3つを通して,地域の素材・モノづくり産業の課題を解決し,地域産業の活性化とイノベーションに貢献します。

①      産官学連携(共同研究)による高機能材料の開発

②      高機能材料を活用した製品開発のモノづくり技術支援

③      高機能材料を利活用できる人材の育成

 

 本センターでは、金属材料,無機材料(セラミックス),有機材料(高分子),電気材料,複合材料,建設材料など様々な素材を専門分野とし、モノづくりの研究・技術を有する研究者群と研究設備を有しており,地域産業の多様なニーズに応えられる強みがあります。

 皆様からの研究・技術開発のご相談ならびに人材教育のご相談をぜひお寄せいただけますと幸いです。本センターは、愛媛県地域のみならず、中国・四国地域、そして全国の各地域の工業の発展に寄与するセンターとなることを目指します。

 

 

センター概要

工学部附属高機能材料センターは、ものづくり産業の活性化のため新設されました。
理工学研究科(工学部)の金属材料分野、電気材料分野、無機材料分野、機械材料・複合材料分野、有機材料・繊維材料分野、建設材料分野の48名の理工学研究科教員が活動しています。様々な分野の研究者と研究設備をフル活用し、共同研究や人材育成を行っています。

センターの目的

愛媛県、特に中予・東予地区には金属材料(鉄鋼・非鉄、金属粉末、電池材料)、高機能セラミックス(高純度アルミナ)、高分子材料(メタクリル樹脂、ポリカーボネート、電磁波シールドゴム)、高強度合成繊維(炭素繊維、アラミド繊維)、および複合材料(炭素繊維強化プラスチック、フライアッシュ充填樹脂)などの高機能材料を製造する企業、それら材料を成形/加工する企業、およびそれら材料を用いて最終製品を製造する企業が多数集積し、県内製造品出荷額の約30%をパルプ、石油・石炭を除く素材産業(素材全体では55%)が占めています。
このような愛媛県内の特色ある素材・ものづくり産業の活性化ならびに愛媛県外の素材・ものづくり産業の発展に寄与するために、愛媛大学工学部に高機能材料に特化した附属センターが設置されました。センターの目的は、以下の3つを通して、様々な地域素材産業の課題を解決し、地域産業の活性化とイノベーションに貢献することです。

1 受託・共同研究による高機能材料の開発

地域企業からのニーズを吸い上げ、問題点の抽出を図り、素材開発に関する共同研究テーマの選定ならびに大学側研究者の人選を行う。得られた成果は、特許・知財の共同出願や学会・論文誌等において公表する。地域企業からのニーズの吸い上げを行う場として、産学官連絡会を定期的に開催し情報交換を密に行う。

2 高機能材料・汎用材料を活用したものづくり技術支援

工学的視点から高機能材料や汎用材料を活用したものづくりの技術支援をする。大学における分析・解析技術を活用し、ものづくりにおける問題点の明確化とそれを解決するための技術を提供する。さらに、成果物としての特許・知財の共同出願及び出願時の支援を行う。

3 高機能材料を利活用できる人材の育成

講演会、セミナー、シーズ発表会などの開催に加え、社会人の学び直しのための履修証明プログラムを開設し、高機能材料を理解するとともに、第4次産業革命やSociety5.0のもとでの新たな材料づくり・製品開発を行うことができる人材を育成する。